オートロックマンションでの光回線工事は、「業者がどうやって共用部に入るか」で日程が決まります。自室の工事だけでなく、建物のエントランスや配線盤がある共用部への入館対応が必要になるためです。この調整を後回しにすると、工事当日に業者が建物に入れず、日程が仕切り直しになることがあります。
この記事では、なぜオートロックが工事のネックになるのか、業者が共用部に入る方法のパターン、そして工事日を決める前に確認すべきことを整理します。
なぜオートロックが工事のネックになるのか
光回線の引込工事では、電柱から建物に引き込んだ光ケーブルを、共用部の配線盤(MDF室・IDF室と呼ばれる設備スペース)を経由して各戸に配線するのが一般的です。オートロックのマンションでは、業者がこの共用部に入るために、エントランスのオートロックを解除してもらう必要があります。
戸建てや共用部の出入りが自由なアパートと違い、オートロックマンションでは「誰が業者を建物内に入れるか」という、自室の工事とは別の調整が発生します。この調整が済んでいないと、業者が建物の前まで来ても作業を始められません。
業者はどうやって共用部に入るのか
共用部への入館方法は、建物の管理体制によって大きく3パターンに分かれます。
| パターン | 対応する人 | 特徴 |
|---|---|---|
| 入居者同伴型 | 契約者本人 | 工事開始時に入居者がオートロックを開けて案内する必要がある |
| 管理人対応型 | 管理人・管理会社スタッフ | 管理人が常駐する建物で、共用部の対応を管理人が代行してくれる |
| 事前申請型 | 管理会社(書面・鍵の貸与) | 事前の申請で暗証番号や合鍵を業者側に用意してもらう仕組み |
入居者同伴型の建物では、工事開始時に一度エントランスまで出て、業者を建物内に案内する必要があります。その後は自室での作業に立ち会う流れになるのが一般的です。管理人対応型の建物では、管理人が共用部の対応をしてくれるため、入居者は自室での立ち会いに専念できます。
どのパターンになるかは建物ごとに異なるため、工事の申込み時点、遅くとも工事日が決まる前に、管理会社や管理人に確認しておく必要があります。
屋内工事(自室)の立ち会いは別途必要
共用部の入館方法が決まっても、自室内での配線・機器設置作業には契約者本人の立ち会いが必要です。共用部を管理人が対応してくれる建物であっても、この自室での立ち会いは省略できません。
工事の全体の流れと、申込みから開通までにかかる期間の目安は光回線の開通までにかかる日数で解説しています。オートロックマンションでは、この一般的な流れに加えて共用部の入館調整が加わる分、日程の確定までにやり取りが1往復増える傾向があります。
日程調整で確認すべきことは何か
工事日を決める前に確認すべきことは2つです。1つ目は、共用部への入館対応が管理人対応型の場合、管理人の勤務日・勤務時間です。管理人が不在の曜日や時間帯には工事ができない建物もあるため、勤務スケジュールと希望する工事日の候補を照らし合わせておく必要があります。
2つ目は、入居者同伴型の場合、工事開始時刻に確実に立ち会えるかです。仕事の都合で開始時刻に間に合わないと、業者が建物に入れず工事自体が延期になりかねません。工事日の予定は、共用部の対応方法が確定してから組むのが安全です。
光コンセントがあれば話が変わるのか
部屋に光コンセントがあり、すでに建物まで光ファイバーが来ている場合は、訪問工事が簡易になったり、業者を派遣しない「無派遣工事」で開通したりする場合があります。光コンセントの探し方と無派遣工事になる条件は壁に「光コンセント」があればで解説しています。
ただし無派遣工事であっても、共用部の設備状況を確認する作業が発生する場合は、入館対応の調整自体が不要になるとは限りません。契約前に光コンセントの有無を確認しつつ、管理会社への相談も並行して進めておくのが確実です。回線の候補を比較したい場合は、実質料金シミュレーターで住まいのタイプに合わせた総額を確認できます。
工事日の候補は、共用部の入館方法が確定してから決めるのが結局は近道です。先に工事日だけを仮予約しても、入館調整が間に合わなければ日程の組み直しになり、二度手間が発生します。申込みの初期段階で管理会社に「オートロックの入館対応はどのパターンか」を一言確認しておくだけで、当日のトラブルはほとんど防げます。
この記事のまとめ
- オートロックマンションの工事は、業者が共用部にどう入るかで日程が左右される
- 入館方法は「入居者同伴型」「管理人対応型」「事前申請型」の3パターンに分かれる
- 共用部の対応が決まっても、自室内の工事には契約者本人の立ち会いが別途必要
- 管理人対応型は管理人の勤務スケジュール、入居者同伴型は自分の立ち会い可否を事前に確認する
- 光コンセントがあれば工事が簡易になる場合があるが、入館調整自体が不要になるとは限らない