NTT東西は2026年4月1日から、フレッツ光の解約時に回線設備を撤去する場合の「撤去工事費」を新設しました。NTT東日本は戸建て13,200円〜14,300円、NTT西日本は戸建て20,900円〜22,000円で、これまで無料だった撤去が有料になった形です。ただし、すべての解約で撤去費がかかるわけではなく、乗り換えの形を選べば撤去工事自体を避けられます。この記事では新ルールの中身と、損をしない解約・乗り換えの形を整理します(金額は2026年7月時点・最新は公式で確認してください)。

撤去工事費はいくらかかるのか

2026年4月1日から適用された撤去工事費は、東西で金額が異なります。NTT西日本のほうが高く設定されています。

会社戸建て集合住宅
NTT東日本13,200円〜14,300円11,000円〜12,100円
NTT西日本20,900円〜22,000円14,300円〜15,400円

幅があるのは申込方法によって金額が変わるためで、Webサイトからの申し込みより電話などWeb以外の申し込みのほうが高くなります。対象はフレッツ光やひかり電話などNTT東西のサービスです。NTT東西は2025年10月31日にこの見直しを発表しており、あわせて2026年7月1日からはWeb以外で申し込んだ場合の開通工事費も値上げされました。開通側の値上げは2026年の光回線工事費一斉値上げまとめで解説しています。

どんなときに撤去工事費を払うのか

撤去工事費がかかるのは、解約にあたって派遣工事で回線設備を撤去する場合です。典型的なのは、賃貸住宅で大家や管理会社から原状回復として光ケーブルの撤去を求められるケースと、建て替え・取り壊しで設備を残せないケースです。退去時の条件は物件ごとの賃貸借契約によって違うため、「前の家では撤去不要だった」という経験は次の家では通用しません。

逆に、撤去を求められない住まいでは設備を残したまま解約でき、撤去工事費は発生しません。残した設備は、次の入居者や将来の再契約でそのまま使えます。解約前に確認すべきは「撤去が本当に必要か」で、賃貸なら管理会社に、持ち家なら次に使う予定があるかで判断します。

実際の手順としては、解約の連絡をする前に管理会社・大家へ「光回線の設備は残置でよいか」を確認し、その回答を持って回線事業者の解約窓口に伝えるのが確実です。撤去の要否を曖昧にしたまま解約を進めると、あとから撤去工事の日程調整と費用の請求だけが残ります。解約時に発生しうる費用の全体像は解約金・違約金のルールで整理しています。

撤去費を払わずに乗り換えるにはどうすればいいか

最も確実なのは、回線設備を使い続ける形の乗り換えを選ぶことです。フレッツ光から光コラボ(ドコモ光・ソフトバンク光など)への「転用」、光コラボ間の「事業者変更」なら、物理的な回線はそのまま契約だけが切り替わるため、撤去工事も開通工事も原則発生しません。

撤去工事費の新設で、「一度解約して新しい回線を引き直す」乗り換えの負担が上がりました。同じNTT回線網の中で動く転用・事業者変更と、独自回線(auひかり・NURO光など)への乗り換えでは、初期費用の構造がまったく違います。乗り換え手順の全体像は乗り換え・引っ越し時のネット手続きを参考にしてください。

引っ越し予定があるならどう備えるべきか

数年内に引っ越しの予定がある人は、回線選びの段階で「出口コスト」まで見ておくべきです。撤去工事費に加えて、工事費実質無料の分割割引が残っていれば残債も請求されます。入口の実質無料と出口の撤去費・残債を合わせた総額で比較しないと、月額が安く見えた回線が結果的に高くつきます。

引っ越しが多い人には、撤去という概念自体がないホームルーターも選択肢になります。工事不要で住所変更だけで持ち運べるためです。光回線とホームルーターの向き不向きは光回線とホームルーターの比較で、利用期間ごとの実質料金は実質料金シミュレーターで確認できます。

今年に入ってからの通信各社の値上げの全体像は2026年の通信値上げ一覧で俯瞰できます。

この記事のまとめ

  • NTT東西は2026年4月1日からフレッツ光の解約時撤去工事費を新設。東は戸建て13,200円〜、西は20,900円〜
  • 撤去費がかかるのは撤去工事を行う場合のみ。賃貸の原状回復や建て替えが典型例
  • 転用・事業者変更なら設備を使い続けるため、撤去工事費も開通工事も原則発生しない
  • 2026年7月からはWeb以外申込の開通工事費も値上げ。光回線は入口と出口の両方でコスト増
  • 引っ越し予定がある人は撤去費+工事費残債の「出口コスト」まで含めた総額で回線を選ぶ