2026年、光回線の開通工事費が一斉に値上げされました。ドコモ光・ahamo光は6月1日申込分から28,600円(旧22,000円)、ソフトバンク光は同日から47,520円(旧31,680円)、フレッツ光も7月1日からWeb以外の申し込みで値上げです。それでも「工事費実質無料」の特典は各社とも続いています。この記事では値上げの全体像と、額面が上がったことで重くなった「実質無料の落とし穴」を整理します(金額は2026年7月時点・最新は各社公式で確認してください)。

どの回線がいくら値上げされたのか

2026年上半期の工事費改定を並べると次のとおりです。各社とも理由は物価高騰・人件費や部材費の上昇です。

回線適用改定内容(派遣工事あり)
ドコモ光・ahamo光2026年6月1日申込分〜22,000円 → 28,600円(工事なしは11,660円→18,260円)
ソフトバンク光2026年6月1日申込分〜31,680円 → 47,520円(派遣なしは4,620円→5,280円)
フレッツ光(NTT東)2026年7月1日〜Web以外の申込で22,000円 → 23,100円
フレッツ光(NTT西)2026年7月1日〜Web以外の申込で基本工事費8,250円 → 9,350円

ドコモ光は+6,600円、ソフトバンク光は+15,840円と値上げ幅が大きい一方、フレッツ光の値上げは「Webサイト以外(電話・店頭など)から申し込んだ場合」に限られます。さらにNTT東西は2026年4月から解約時の撤去工事費も新設しており、光回線は入口と出口の両方でコストが上がりました。撤去工事費の中身はフレッツ光の撤去工事費の新ルールで別途解説しています。

値上げされたのに、なぜ実質無料が続くのか

工事費の額面が上がっても、新規ユーザーの負担が急増したわけではありません。各社が「実質無料」特典を継続・新設しているからです。

ドコモ光・ahamo光は、新規申込の工事料実質0円特典(dポイント還元)が値上げ後も続いています。ソフトバンク光は値上げと同時に「新規お申し込みで回線工事費割引キャンペーン」を開始し、派遣工事あり47,520円は月額1,980円×24カ月の割引、派遣工事なし5,280円は月額1,320円×4カ月の割引で相殺され、実質0円になります。

つまり各社は「定価を上げて、割引で戻す」形に移行しました。工事費実質無料の仕組みそのものは工事費無料の条件と落とし穴で詳しく解説しています。

「実質無料」の何が重くなったのか

重くなったのは途中解約時の残債です。分割割引型の実質無料は、割引期間が終わる前に解約すると残りの工事費が請求されます。元の金額が大きくなったぶん、同じ時期に解約したときの残債も増えました。

ソフトバンク光を例にすると、割引は1,980円×24カ月です。1年(12カ月割引済み)で解約すると、残り12回分の23,760円が実質的な負担として残ります。旧価格の同条件よりも負担は約1.5倍です。「実質無料だから安心」ではなく「24カ月使い切って初めて無料」と理解するのが正確です。

またソフトバンク光の新キャンペーンには適用条件があります。設置先と同住所・同名字でソフトバンクの光回線やワイヤレスインターネットを利用中の場合や、申し込み前3カ月以内に解約している場合は対象外です。家族の契約状況も含めて事前に確認してください。

値上げ後の光回線はどう選ぶべきか

工事費が上がった今こそ、月額料金ではなく実質料金(月額+初期費用−割引・キャッシュバック)での比較が欠かせません。工事費28,600円と47,520円の差があっても、実質無料特典とキャッシュバックまで含めると順位が逆転することは珍しくないからです。

もう一つの節約手段は、工事そのものを避けることです。フレッツ光や光コラボから別の光コラボへ移る「転用・事業者変更」なら、既存の光回線設備をそのまま使うため原則として派遣工事が発生せず、値上げされた工事費を払う場面自体がありません。

割引期間の縛りが気になる人には、契約期間の縛りがなく月額がずっと定額のGMOとくとくBB光(マンション4,290円・戸建て5,390円)が候補になります。転用・事業者変更でも申し込めるため、値上げされた工事費を避けながら移れます。

自分の利用期間での実質料金は、この下のシミュレーターと実質料金の考え方で確認できます。

今年に入ってからの通信各社の値上げの全体像は2026年の通信値上げ一覧で俯瞰できます。

この記事のまとめ

  • 2026年6月からドコモ光は28,600円、ソフトバンク光は47,520円へ工事費が値上げされた
  • フレッツ光も2026年7月からWeb以外の申し込みで値上げ。理由は各社とも物価・人件費の上昇
  • 各社とも実質無料特典は継続。定価を上げて割引で戻す形に移行した
  • 重くなったのは途中解約時の残債。割引期間を使い切って初めて無料になる
  • 転用・事業者変更なら派遣工事が原則不要で、値上げの影響を受けずに乗り換えられる